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【図解】甲州金とは?種類・現在の価値をわかりやすく解説

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  • 甲州金ってなに?
  • 甲州金のルーツは?
  • 甲州金は高く売れるの?

人気のスマホアプリ「刀剣乱舞」のゲーム内で使われる通貨としても使用されたことから一般的に認知が広がった甲州金。

本記事では戦国時代に流通した甲州金のルーツや種類、そして現在の貨幣価値までまとめて紹介いたします。

この記事でわかること

  • 甲州金とは?
  • 甲州金の種類について
  • 甲州金の貨幣価値について

「刀剣乱舞」の情報はございません。

甲州金とは?

甲州金とは戦国時代に甲斐の武将である武田信玄公によって鋳造され、武田氏の領内である甲斐国において流通していた貨幣です。

日本初の統一的に整備された貨幣制度に用いられた金貨としても有名です。

1506年には公卿の三条西実隆氏と武田氏との間で写本の売買に使用されていたことが書に記されており、以降は武田氏滅亡後の1696年に一時的に通用が禁止されたことはあるものの、江戸末期までの約300年間、長きに渡って流通していました。

公式に甲州金の通用が停止されたのはなんと明治時代(1868年-1912年)になってからです。

使用方法も交換や支払い、軍事費や寺社仏閣に対する贈り物など現在とほぼ同じように使われていたことが書き残されています。

武田信玄公

武田信玄公

三条西実隆

甲州金は計数貨幣で画期的だった

戦国時代には多くの大名達によって貨幣が造られましたが、それらが品質や重さによって価値を決める秤量貨幣であったのに対し、甲州金は現在の日本円のように金貨に刻まれた額面で価値が決められる計数貨幣でした。

現代社会において秤量貨幣が公式通貨として使用されている国がないことからもわかるように、秤量貨幣には品位が不安定になるという貨幣制度にとって致命的な欠点があるため、多くの秤量貨幣が歴史の流れの中で消えていくことになりました。

そういう意味でも特別な貨幣であった甲州金は、有力な戦国大名である武田信玄に、大小切税法、甲州枡と共に制定された3つの法、甲州三法の一つに数えられています。

戦国時代の甲斐領主、武田信玄(晴信)が制定した三つの法で、大小切税法(だいしょうぎりぜいほう)、甲州金(こうしゅうきん)、甲州枡(こうしゅうます)を指す。江戸時代を通じて使われたものが多い

甲州三法|Wikipedia

江戸時代を通じて使われた甲州三法は武田信玄の遺制とされ、その合理性と先進性によって今も日本史に名を残しているのです。

甲州金の種類は「古甲金」「新甲金」

甲州金の種類には大きく分けて二つの種類があり、

  • 1695年に改鋳される以前のものを古甲金
  • 以降のものを新甲金に

区分します。

古甲金

100種を超える種類がある古甲金には、有名な一分金や一朱金、糸目金などがあります。

惜しみなくいくらでもお金を出すことを意味する金に糸目をつけないという言葉の由来は、この古甲金からきています。

貨幣単位は4進法で一両が四分、四分が十六朱、十六朱が六十四糸目になります。

新甲金

新甲金には1707年から鋳造された甲安中金と、その四年後1711年に造られた甲安今吹金があり、これらは一分、一朱、二朱の三種類が鋳造されました。

そして後の1721年には甲重金、1727年には甲定金が造られ、これらは先の三種類に朱中を加えた四種類が鋳造されたのです。

参考

甲州金は時代によって変化している上、種類も多いため、大きさ・重さは色々あります。

例えば古甲金の場合は糸目金でおよそ0.234g、一朱金だと0.93g、一分金になると3.61gになり一両金は15gにもなるのです。

また、現存する1727年〜1732年の新甲金である甲州一分金は直径15.1mm、3.7gとなっています。

甲州金の現在の価値

新甲金は価値が低い

甲州金の現在の価値も甲州金の状態や年代によって変わってきます。

甲州金は日本で最初の額面表示金貨として文化的にも学術的にも価値のあるものではあります。

しかし甲斐国においては貨幣として広く流通していたものでもあり、新甲金ともなると日本史でも最も安定した近世の江戸時代であるため流通量も多く、残念ながら現在においては金銭的にそこまで高い価値があるとはいえません。

古甲金はエラーコインであれば価格が跳ね上がる

しかし日本で最も不安定だった時代の一つでもある戦国時代に鋳造されていた古甲金の場合は少し変わってきます。

古銭の価値にはいくつかの査定ポイントがありますが甲州金も同じく、希少性の高さや状態の良し悪し、金の含有量などが重要になります。

その中でも最も価値があるのが、いわゆるエラーコインというもので刻印などがずれているだけでも価格がはね上がるのです。

そのため甲州金の取引相場価格はものによって数千円から数百万円までの開きができてしまいます。

例えば最も流通量の多い糸目金の場合は千円から一万円弱といったところですし、一分金や一朱金なら五万円から六万円位になります。

また、希少な二朱金の中安や下安になると二十五万円、最も希少性の高い一両金にもなると三百万円になることもあるのです。そして先程のエラーコインならばこれが十倍になる可能性も少なくありません。

甲州金の価値も金銭的には他の古銭と重要視されるポイントは同等といえます。古く希少性があるほど価値が高く、エラーなどの理由で他に存在しないものであるならば、とんでもない高額になるのです。

甲州金の価格を知りたい方はオークションサイトなどを活用することをおすすめします。

まとめ

  • 甲州金は武田信玄が鋳造した計数貨幣で約300年の間流通していた
  • 甲州金は武田三法のひとつに数えられる
  • 甲州金には「古甲金」「新甲金」の2つに分類され、100種類以上の貨幣がある
  • 甲州金の貨幣価値はピンキリ。エラーコインは10万円を超える可能性もある

参考サイト

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